特集

ANCESTOR 2011 Report

ダンスという言葉を聞いて思い描く姿形や色や温度は人それぞれで。そう思えばANCESTORも。純粋といえばいいのか、無邪気といえばいいのか。それすらもそれぞれなのだが。

今年は約1年半ぶりに発行したANCE ISSUEが受付で配られた。一見すればANCESTOR各セクションの紹介、特集といった内容のプログラムだが、そこには代々木に集まる様々な人達のありのままの日常、メッセージ、ダンスや仲間に対する愛情など、1ページ1ページしっかりと刻み込まれ、それぞれのライフワークを垣間見る事ができる。


ANCE ISSUE Vol.08

ANCE ISSUEに目を通しながら歩を進めると、今年はロビーに各セクションの紹介とともに写真展示とちょっとした装飾が広がっていた。その空間が小さな美術館のようで、、ゆっくり優しい時間の流れが、静かに心の奥底に何かを感じさせる。

ホールに入り着席する。今年は舞台が賑やかである。抽象的で巨大なモニュメントが左右に広がり、いつもはシンプルで無感情な空間が深い表情をもって迎えてくれた。

すんなりと馴染める心の準備は、ここまでの流れでできていたのだと思う。そして時間が経ち、、

ANCESTOR。それは代々木という、コミュニティカルチャーのクロススポット。勿論、皆それぞれに特別な想いを秘めてステージに立っているであろう。しかしその想いは本当の意味では特別というわけではなく、日頃から胸に秘めている凄く純粋なダンスや音楽、アートへの想い。好きだからこそ皆で、それぞれのスタンスで楽しみ、続けていく。その通過点における瞬間的な集大成であり、作品の中で垣間見れるその光景はそれぞれライフワークそのものである。そしてその逆も。
極端にいえばANCESTORすら日常のある一部の光景なのかもしれない。それはANCE ISSUEを読んでも感じる。なぜならばここに綴られている内容は、読むタイミングや場所が違っても変わることのない普遍的なメッセージが詰まっていると私は思うからだ。さらに各セクションだけに限らず、装飾を手掛けて頂いたR領域の方々、写真の岸本咲子さん、佐々木大樹さん、映像のfreiheitの方々、yonsaijiさんなど、このANCESTORそのものが代々木の日常の縮図ともいえるのではないだろうか。

しかしこの”日常”という当たり前の言葉も、今年の3.11以降は日常と非日常が極端にいえば逆転してしまい、その現実が重くのしかかっていたのも事実である。日常を取り戻そうとする非日常の中で、ダンスや音楽、そして共に楽しめる仲間の存在の大切さに改めて気付かされる。そんな想いがANCESTORという舞台を通し、ひしひしと伝わってきた。皆が、舞台が、空間が、お客さまが、、笑みに溢れ輝いていた。

今回は公演内容に関してはあえてふれないこととした。
以下に全てのセクションの写真と映像を載せた。
それぞれに今回のANCESTOR 2011を感じとってほしい。

「これからもずっと」。それぞれのスタンスでダンスを楽しめる大人が増えること願いながら、今回のANCESTOR 2011のReportを締めくくろうと思う。
関係者の皆様、出演者の皆様、ご来場いただいた皆様、改めて有難うございました。

■1st day

□OPENING 1st day ~ カポエイラ・テンポ パフォーマンス >>

□SYMBOL-ISM CLASSES >>

□Live The Present 1 >>

□ENTRANCE FREE!!!! >>

□studio worcle experimental Users 「踏土吸空」 >>

□BLACK ART MARKET >>

□modi >>

□ALL SESSION 1st day >>

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■2nd day

□OPENING 2nd day >>

□GZM >>

□Wreckin’ Shop From YYG >>

□RODA >>

□BEBOP CLASSES & STONE PARTY >>

□足音 & SUJI TAP CLASSES >>

□Live The Present 2 >>

□Deeep sea >>

□SNAFU MOBB >>

□ALL SESSION 2nd day >>

photo : SAKIKO KISHIMOTO
text : TSUYOSHI YAMAGA

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ANCESTOR 2011

ダンス、音楽、アート、、、近年では徹底的に細分化され、新旧のそれが混沌と蔓延する中、真実とは何かを純粋に追い求める。
自己の内に秘める創造性、精神性を高め、まだ見ぬ表現と質感を開拓していく日々。
もはやこれらが日常に無くては過ごせなくなってしまった希有、奇特且つ多種多様なダンサー、アーティスト達。
日本中に衝撃を与えた3.11以降、益々深まった日常というごく普通にダンスや音楽を仲間と共に楽しめている日々への感謝の気持ちを舞台にのせて。
代々木ダンス創造空間「ANCE」、「studio worcle」、music bar「白熊」の日々諸相。代々木ダンスカルチャー大交差点 ANCESTOR 2011!!

2011.9.10(sat) 11(sun)
@国立オリンピックセンター 大ホール

9.10(sat) open 16:00/start 17:00
9.11(sun) open 14:00/start 15:00

スタッフ:
CHINATSU TOKUNAGA
KYO TAKAHASHI
ASAKA FURUBAYASHI
TAKUMA KOUNO
RIO KAWASAKI
SATOSHI NAKAUSA
HARUKA DOI
MOMOKO FUJIYAMA

映像:
イチカワタケシ (freiheit) / シモサカヤスヨ (freiheit)

デコレーション:
R領域

写真:
DAIKI SASAKI / SAKIKO KISHIMOTO

デザイン:
MAKI NAGANO

音響:
MIKA ONODERA

照明:
ITTO YOSHIDA

総合演出:
TAKUYA HIRATSUKA