特集

ance dance performance live #5 directed by YUMIKO(MOVE IMPACT)


ance dance performance live adpl#5
directed by YUMIKO(MOVE IMPACT)

2011.12.2 (fri)

open 19:00
start 20:00

-adpl #5-
CD から聴く音楽。ipod から流れる音楽。YOU TUBE で見る音楽。
それは二次元の世界ではなく、同じように生き、
その手で、その耳で、その感情で奏でられている音楽である。
ヘッドフォンから聴こえる楽曲の奥にはたくさんの歴史と想いが広がっているのだ。
黒人の楽しく演奏する姿。重みのある音色や声。そして、力強さ。
女性の艶やかさ、優しさ、内に秘める何かを。
そのvibes をたくさん受けてきたわたしたち。
たくさんの音楽で出来ている。
色彩と愛に満ちたライブになりますように。。

[出演者]
YUMIKO(MOVE IMPACT)
三根有沙
北健太郎
野中隼人
推名健太郎
奥島玲子
KANA(OVA’D’FLOW)
HAMI(OVA’D’FLOW)

DJ
Fujimoto Tetsuro
Tomoyuki Nitta

-REPORT-

もうすっかり記憶の片隅にしまいこんでしまっていた。これは仕方の無いことなのだけれど。

小学校の入学式に上級生が演奏してくれた「大脱走のマーチ」。初めて体感する生演奏の鼓動に心震えたのを覚えている。胸に響くドラムの振動や鮮やかな金管楽器の音色に、心から感動し幸せになった。この演奏は代々引き継がれ、入学式や運動会といった特別な行事の際に演奏されるものであったので、小学6年生になるまでは毎年、運動会でこれを聞くのが楽しみであったし、自分達が演奏する日が来るのを待ち遠しく思っていた。

-これが私の記憶を遡って思いだす事ができる、音楽に対する感情の初期衝動である-

現代ではこの高揚感、突き抜ける初期衝動や感動を保つ事が難しいし、グッと脳内、心の記憶を探してこないとなかなか見つからない。
時代が時代であれば”音楽”が演奏されている場所や瞬間は貴重であり、常に心揺さぶるものであったのでは無いかと思う。その音楽それぞれが持つ何かが心に伝わり、高ぶる感情が具現化し、人々を踊らせた。
一方、音楽は具現化では無く実体化という進化を辿る。
レコードという実体は音楽に触れ、操作するという発見をもたらし、カセットテープは音楽を持ち歩くという感動を与える。
今となっては当たり前になってしまったが、音楽を持ち歩けるという事は本当に感動的な事だったと思う。
そしていつしか音楽はデータとなり、データ化されたものでしか聴くことが無くなってしまっていた。

今回のa/d/p/lは全編、生演奏でのライブであった。ライブが始まるまでは、来場者の方へシャンパンが振る舞われ、ゆったりとした優雅なひとときが流れる。そして演奏が始まり、するっと舞い始める、、

端的に言えば音源がデータか生演奏かという差であるが、この差は何とも埋めがたい。演奏者とダンサーそれぞれに表現を彩る呼吸の間合いや感情があり、その瞬間にしか生まれない感動がある。何よりも”ダンスライブ”であるにも関わらず、まるでJAZZを鑑賞しているような錯覚を得た。これが改めて良い。

ダンスという自己主張はもの凄くエネルギーがあり、刺激的である。刺激的であるが故にさらなる刺激を求めてしまい、見る方も踊る方も肩に力が入ってしまう。しかし音楽を鑑賞するように、ダンスだってリラックスしてゆったりと鑑賞したって良い。変に「鑑賞して下さい!」という厭らしさも無く、あくまで生演奏に乗って自然体に。

YUMIKO氏、共演したOva”D”FlowのHAMI氏、KANA氏、奥島玲子氏、皆音楽と共に暖かい空間を与えてくれていた。

音楽とダンス。今だからこそ伝えたい、大事にしたいメッセージ。今までのa/d/p/lの中では一番そういった拘りを感じる事ができた。今回のライブは確かに特別なものであったが、これを特別と捉えず、今後も気軽にこのようなライブを行ってくれるダンサー、ミュージシャンが増えてくれれば良いなという淡い期待を持ちつつ、新たな表現、発見を日々追求していければと思う。

text Tsuyoshi Yamaga
photo Sakiko Kishimoto

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